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RI標識抗体療法を受けるために、どの様な準備が必要ですか?

「ゼヴァリン®によるRI 標識抗体療法」に用いられる放射性同位元素(111In、90Y)は、患者さんごとに受注・生産され、欧州より空輸されます。なお、111Inおよび90Yは、有効期間が製造日から約7日間と短く、国内の常時在庫が皆無のため、患者さんの治療意思を確認後に発注します。患者さんの治療意思を医師が確認後、発注締め切り日に応じて、投薬日が決定されます。投薬日の変更は原則できませんので、投薬日について医師とよく相談し、患者さん自身のスケジュールを確定してください。

欧州より空輸 欧州より空輸

RI標識抗体療法は、どの様な患者さんが対象ですか?

「ゼヴァリン®によるRI標識抗体療法」の対象者は、CD20陽性の再発または難治性の「低悪性度B細胞性非ホジキンリンパ腫、マントル細胞リンパ腫」の患者さんです。

医師が、患者さんのリンパ腫の種類およびその他の因子を検討し、「ゼヴァリン®によるRI標識抗体療法」の対象者であるか否かを決定します。これらの因子には、患者さんが以前に受けたリンパ腫治療、骨髄内のリンパ腫細胞の割合、血球数、および使用する薬剤の成分に対して患者さんが起こす可能性のある過敏症の既往などがあります。

すべての患者さんが「ゼヴァリン®によるRI標識抗体療法」の対象となるわけではありません。 すべての患者さんが「ゼヴァリン®によるRI標識抗体療法」の対象となるわけではありません。

状態の悪い患者さんに対する安全性は確認されていません。国内初のRI標識抗体療法であることから、状態が比較的良好な患者さんが対象となります。

RI標識抗体療法を受けるにあたり注意すべき点は何ですか?

投与中〜24時間

リツキシマブ、111Inおよび90Yイブリツモマブ チウキセタン投与中に発熱・寒気など風邪に似た症状や、じんま疹などのアレルギーまたはそれに似た症状が発現する可能性があります。これらの副作用は対処可能ですが、投与中や投与後に体調の変化に気付いたら我慢せずにすぐに医師、看護師、薬剤師に伝えてください。また、これらの症状を予防するために、リツキシマブ投与30分前に抗ヒスタミン剤や解熱鎮痛剤を服用していただきます。

リツキシマブ投与30分前に抗ヒスタミン剤や解熱鎮痛剤を服用
投与後〜3日間

90Yからの放射線は、ベータ線とよばれ、体内では分布箇所を中心として平均5.3mmの範囲にしか影響を及ぼしません。したがって、ご家族や介護する方など周りの人を放射線から防護することだけを目的にした入院は必要ありません。

しかしながら、投与後3日間は、周りの方に対して長時間にわたる接触や近距離での接触を避けるようにしてください。
また、血液や尿中の放射線からの影響が及ばないようにすることが大切です。

ベータ線の影響する範囲は平均5.3㎜ ベータ線の影響する範囲は平均5.3㎜

患者さん、ご家族(介護の方)は、投与後3日間は以下の注意を守るようにしてください。

  • ご家族、配偶者の方、子ども、公共の場での長時間にわたる接触や近距離での接触をできるだけ避けるようにしてください。
    ※特に子どもと接触したり、だっこしたりする際などは、握りこぶし1つ程度の間隔(10cm)をあけ、時間は1日30分程度にしてください。
  • 着用した衣類などの洗濯は、患者さん以外の人の衣類と別にしてください。
  • 患者さんの血液や尿が付着したシーツ類や下着類は、他の衣類とは区別して洗濯し、十分にすすいでください。
  • 排尿・排便後や手に血液が付いた場合は、必ず手をよく洗ってください。
  • 男性は座位で(すわって)排尿するようにしてください。
  • 尿や血液がこぼれた場合には、トイレットペーパーできれいに拭き取り、トイレに流すようにしてください。
  • 使用後のトイレの洗浄は2回流すようにしてください。
  • 十分な水分を摂取するようにしてください。
  • けがをした場合には、出血部位をきれいに拭き取り、洗い流すようにしてください。
  • できるだけ毎日シャワーを浴びてください。なお、入浴する場合は、最後に1人で入浴し、入浴後は直ちに浴槽などを洗浄してください。
  • 性交渉は控えてください。
投与後〜2ヵ月間

投与2ヵ月前後に比較的重症度の高い血液毒性が高頻度に発現します。これらの血液毒性は対処可能ですが、予徴を見逃さない様に、投与後から血液毒性の回復傾向がみられるまで(約2ヵ月間)は頻回(一般的には週に1回以上)に、血液検査が必要です。検査間隔、検査日については、医師の指示にしたがってください。

解熱鎮痛剤、リツキシマブ、111Inおよび90Yイブリツモマブ チウキセタン投与後に、極めて稀ですが、重症の皮膚障害(39℃以上の発熱を伴い、眼がひどく充血したり、くちびるや広範囲の皮膚が、はがれたり、ただれたりする)の報告があります。この様な症状が発現した場合、直ちに医療機関を受診する必要があります。

検査間隔、検査日については、医師の指示にしたがってください。
投与後〜12ヵ月間

放射線の影響により、卵巣や精巣などの生殖細胞への影響が懸念されます。投与後12ヵ月間は適切に避妊してください。

また、リツキシマブや111Inおよび90Yイブリツモマブ チウキセタンが乳汁中へ移行する可能性があるため、授乳中の場合、授乳を中止し、人工乳など(ミルク、粉ミルクなど)に切り替える必要があります。授乳開始時期については医師と相談してください。

数ヵ月後〜数年後

リツキシマブ、111Inおよび90Yイブリツモマブ チウキセタンの製造過程でウシ血清由来成分を用いています。その為、伝達性海綿状脳症の危険性を完全に排除することはできません。

しかしながら2002年に米国で111Inおよび90Yイブリツモマブ チウキセタンが発売されて以降、伝達性海綿状脳症の発現はなく、安全性に対する影響は極めて限定的です。

数年後

放射線の影響により、急性骨髄性白血病の発現の可能性があります。しかしながら、米国の臨床試験の約6年間のフォローアップの結果、急性骨髄性白血病のリスクの上昇は認められていません。

どこで投与するのですか?

111Inイブリツモマブ チウキセタンも、90Yイブリツモマブ チウキセタンも、施設の放射線管理区域内で静脈注射で投与されます。注射の時間は、約10分程度です。

放射線管理区域とは、放射性同位元素を安全に使用するための特別な区域です。ここには放射線に関する高度な専門知識をもつ医師や医療従事者がいます。注射を受ける際は、専門の医師や医療従事者の指示にしたがってください。
なお、事前に投与するリツキシマブは、放射線を出さないので、一般的には、病室や外来で投与されます。