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治療後の患者管理の留意点「ゼヴァリン®によるRI標識抗体療法」の実施

治療後の患者管理の留意点

治療用ベータ線源であるイットリウム(90Y)イブリツモマブ チウキセタン(遺伝子組換え)投与後に注意が必要な項目は、治療後の放射線防護及び遅延性で発現頻度が高い重篤な骨髄抑制です。

イットリウム(90Y)からのベータ線は、分布箇所を中心として平均5.3mmまでの範囲にしか影響を及ぼしません。従って、体内にあるイットリウム(90Y)からの放射線による、家族、介護者、一般公衆への影響は許容範囲内であり、放射線防護を目的とした入院は不要です。

遅延性の骨髄抑制と支持療法

治療用ベータ線源であるイットリウム(90Y)イブリツモマブ チウキセタン(遺伝子組換え)投与後に重症度・発現頻度ともに高い副作用は骨髄抑制です。汎血球減少症、白血球減少症、血小板減少症、好中球減少症、リンパ球減少症、赤血球減少症、貧血があらわれる又は増悪することがありますので、治療後は頻回に血液検査を行うなど患者さんの状態を十分に観察し、異常が認められた場合にはG-CSF製剤投与や輸血など適切な処置を行って下さい。

[「ゼヴァリン®によるRI標識抗体療法」後の血液学的検査値の推移(米国5試験 N=349)]

図は米国で実施された5試験の血液学的検査値の推移を示しています。
血球減少は遅延性であり、約2ヵ月後に最低値となり、1〜3週間で軽快しました。

[ゼヴァリン®イットリウム(90Y)静注用セット]
臨床成績 抜粋
安全性(血液毒性)
<最低値から回復までの期間>
白血球数及びヘモグロビン量はグレード2以上の最低値から、グレード1以下(≧3×103/mm3、≧10.0g/dL)まで、好中球数及び血小板数はグレード3以上の最低値から、グレード2以下(≧1×103/mm3、≧50×103/mm3)まで回復した期間(日数)
<持続期間>
グレード3以上(又はグレード4)を示した最初の測定日の直前の測定日から、最低値を示した後グレード2以下(又はグレード3以下)に回復した最初の測定日までの期間(日数)、ただし、観察期間内に回復が見られなかった症例は最後の測定日までの期間(日数)
グレード分類はNCI−CTC(National Cancer Institute −Common Toxicity Criteria、Version 2.0)による

国内第Ⅰ相及び第Ⅱ相臨床試験において、血小板輸血は17例(34.0%)、赤血球輸血は5例(10.0%)、コロニー刺激因子投与は23例(46.0%)及び抗菌剤の予防的投与は9例(18.0%)に行われました。米国4試験(211例)における血小板輸血は47例(22.3%)、赤血球は43例(20.4%)、コロニー刺激因子投与は37例(17.5%)及び抗菌剤の予防的投与は22例(10.4%)でした。

[支持療法の実施状況(国内試験及び米国試験)]

中央値 [範囲]
#米国での血小板輸血1単位は1 paint(473mL)であり、日本における20単位に相当
米国での赤血球輸血1単位は1 paint(473mL)であり、日本における10単位に相当
*国内臨床試験:イットリウム(90Y)イブリツモ チウキセタン(遺伝子組換え)未投与例を除く
**国内未承認

軽度血小板減少例(11.1MBq/kg投与)における輸血及び増殖因子投与の実施率は、血小板数正常例(14.8MBq/kg投与)と比較して大きな差は認められませんでした。

[投与前血小板別の増殖因子投与及び輸血の実施率]

*国内臨床試験:イットリウム(90Y)イブリツモマブ チウキセタン(遺伝子組換え)未投与例及び第I相臨床試験における11.1MBq投与例を除く
**国内未承認